【個人事業主様向け】産廃収集運搬業許可の取得条件を解説

建設業や解体業、運送業などで仕事をしていると、産業廃棄物の運搬を依頼されることがあります。そんなときに必要になるのが「産業廃棄物収集運搬業許可」です。では、この許可は法人でないと取れないのでしょうか?実は個人事業主でも問題なく取得可能です。今回はその条件や注意点を、分かりやすく解説します。

個人事業主でも取得できる

結論から言うと、法人でなくても産廃収集運搬業許可は取得できます。廃棄物処理法では、申請者が法人か個人かは問われません。重要なのは「申請要件を満たしているかどうか」です。

許可取得の主な条件

車両の確保

最低1台、継続的に使用できる車両(自社名義または長期リース)が必要です。短期レンタルやスポット契約の車両は不可です。

飛散・流出防止設備の装備

幌、シート、コンテナなど、運搬中に廃棄物が飛び散らないための設備が必要です。申請時に写真を添付します。

事務所の確保

自宅兼事務所でもOKですが、机や電話など業務スペースが明確にあることが求められます。賃貸契約書の名義や使用目的が確認される場合もあります。

欠格要件に該当しないこと

過去に廃棄物処理法違反や一定の犯罪歴がある場合は、許可が下りないことがあります。また、成年被後見人や破産者(復権していない場合)も対象外です。参考ブログ:「産業廃棄物収集運搬業許可と欠格要件について

法人と個人の違いはある?

申請の流れや必要書類はほぼ同じですが、個人事業主ならではの書類があります。

  • 住民票(本籍入りが求められる場合あり)
  • 身分証明書(市区町村発行の公的証明)
  • 納税証明書(所得税や消費税の納税状況を証明)

法人の場合は登記簿謄本や法人税の納税証明が必要になりますが、個人はその分、書類がシンプルです。

個人事業主ならではのメリット

  • 開業からすぐに申請できる:法人設立の手間や費用がかからないため、思い立ったらすぐ動けます。
  • 小規模事業に向いている:車両1台から始められるため、必要最低限のコストで運営可能です。
  • 事業拡大時もスムーズ:将来法人化する場合も、許可の名義変更手続きをすれば継続して運搬可能です。

注意したいポイント

  • 信用面で法人に劣る場合もある:大手元請けや自治体案件では、法人格が求められることもあります。
  • 経理や税務は自己管理:売上や経費の管理は自分で行う必要があります。青色申告を活用すれば節税効果も期待できます。
  • 更新手続きは同じ:許可は5年ごとの更新が必要で、更新時にも欠格要件や車両状況を審査されます。

取得までの流れ(個人の場合)

  1. 事前相談(県や行政書士に相談)
  2. 講習会の受講
    • 日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)が実施
    • 「新規講習」コースを1日受講し、最後に修了試験あり
    • 修了証は申請時に必須添付
  3. 必要書類の収集(住民票・身分証明書・納税証明など)
  4. 車両写真・設備写真の準備
  5. 申請書作成・提出
  6. 審査(1〜2か月程度)
  7. 許可証交付

以前のブログでも取り上げた、講習の位置づけは、申請書類の一部というよりも「申請の前提条件」です。つまり、講習を受けて修了証がなければ、申請を受け付けてもらえません。特に個人事業主の場合、代表者本人が必ず受講する必要があります。

最後に

もし「うちの場合、許可が必要なのか分からない…」と感じたら、早めに専門家に相談することをおすすめします。正しい許可区分でスムーズに取得すれば、事業の幅も広がり、安定した仕事につながります。

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