建設業許可の閲覧制度を知らないと損?確認できる内容と注意点

建設業界で仕事をしていると、「この会社はきちんと許可を持っているのか」「契約したい工事はこの業者に頼んで大丈夫なのか」といった不安を抱く場面があります。そんなときに役立つのが「建設業許可の閲覧制度」です。

これは誰でも一定の範囲で業者の許可内容を確認できる仕組みで、取引の信頼性を確かめるうえで非常に有効です。意外と知られていない制度ですが、使い方を理解しておくと無駄なトラブルを未然に防げます。

閲覧制度とはどんな仕組み?

閲覧制度とは、建設業者が役所に提出している申請書変更届のうち、公開が認められている部分を一般の人も見られるようにしたものです。許可を受けた会社の情報をオープンにすることで、発注者や取引先が安心して契約できるようにするのが目的です。

以前は役所の窓口で台帳を閲覧する形が中心でしたが、近年はインターネットで検索できる自治体も増え、より手軽に利用できるようになっています。

閲覧で確認できる主な情報

閲覧によってまずわかるのは、許可番号や有効期限です。現在の許可が有効かどうか、更新が切れていないかを確認できます。また、許可の種類が「一般」か「特定」か、そして対象となる工事業種がどれかもチェックできます。土木一式、建築一式、あるいは専門工事の種類などを見れば、その会社がどの範囲の工事を受注できるのかが明確になります。

ただし財務内容までは閲覧では確認できません。資本額や経営状況については、別途「経営事項審査」の結果や決算書類で把握する必要があります。

閲覧を利用するときの注意点

閲覧を実務で使う際に注意したいのは、情報が必ずしも最新とは限らないという点です。新規の許可や変更届が提出されても、ネット検索への反映に時間がかかる場合があります。必要に応じて役所に直接問い合わせたり、相手方から許可通知書の写しをもらったりするのが確実です。

また、同じような商号の会社が複数あるときには、許可番号や代表者名、本店所在地まで照らし合わせないと別法人と取り違える危険があります。検索時には旧商号や略称でも試してみるなど、少し工夫することで見落としを防げます。

さらに、工事内容と許可業種が一致しているかも見極めが必要です。たとえば解体工事は、かつては『とび・土工工事業』の許可で扱われていましたが、平成28年の法改正で独立した業種となり、現在では専用の『解体工事業』許可が必要です閲覧で業種名を確認し、契約内容がその範囲に含まれているかをきちんと確認しておくことが、トラブル防止につながります。

閲覧制度の活用方法

閲覧で得られる情報をうまく活かせば、日々の業務効率が大きく向上します。たとえば見積依頼の前に候補先の許可範囲を確認しておくと安心です。そのうえで依頼文に「対応可能な業種」と「一般か特定か」といった情報を明記しておけば、許可の範囲外の業者に見積もりを依頼してしまう無駄を防ぐことができます。また契約段階では、許可通知書や専任技術者の資格証明を提出してもらうようにすれば、後から齟齬が出る心配も少なくなります。

下請業者の立場でも、閲覧情報を意識することは大切です。自社が持っている許可内容を整理し、対応できる業種や金額の範囲を客先に説明できる形でまとめておくと信頼につながります。特に新規の取引先に対しては、相手が閲覧する前にこちらから提示しておくとスムーズに話が進みやすくなります。

最後に

建設業許可の閲覧制度は、取引先の信頼性を確かめるための基本的なツールです。

許可の有効性や業種の範囲、体制面の情報を事前にチェックすることで、無駄な見積や契約のやり直しを避けられます。情報が最新でない場合もあるため、役所や相手方に直接確認する姿勢も忘れてはいけません。発注側・受注側のどちらにとっても、閲覧を日常的に活用することが、安心で効率的な取引につながっていきます。

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