建設業者が古物商許可を取るときに押さえておきたい「営業所」のポイント

建設業を営んでいる方の中には、解体工事やリフォームの現場で発生した資材や設備を再利用したいと考える方が少なくありません。例えば、エアコンや給湯器、ドア、アルミサッシ、さらには工具など、中古品として流通できるものは数多くあります。

しかし、これらを「販売」する場合には、古物営業法に基づいた古物商許可が必要です。特に建設業者の場合は「営業所の要件」がポイントになりやすく、許可申請の段階で注意を怠ると不許可になることもあります。今回は、建設業者が古物商許可を取得する際に押さえておくべき営業所の基準と実務上のポイントを整理します。

古物商許可が必要になるケース

まず、建設業と古物商許可の関係を整理しましょう。

古物商許可が必要になるのは、以下のようなケースです。

  • 解体現場で取り外した建具や設備を中古品として販売する場合
  • 使わなくなった工具や重機を中古市場に流通させる場合
  • 資材置き場に保管していた資材を、中古として他社や一般顧客に販売する場合

一方で、自社で使うために仕入れる行為スクラップとして売却するだけであれば古物商許可は不要です。

ですので、「中古品を販売して利益を得る」ビジネスを始める場合は、必ず古物商許可が必要になります。

営業所の要件と注意点

古物商許可を申請する際、最も重要視されるのが「営業所」です。警察署に提出する申請書でも、営業所の所在地や平面図を細かく記載することが求められます。

営業所として認められるには、以下の基準を満たす必要があります。

  • 机や椅子が設置されていること:事務所として実際に業務を行える状態であること
  • 他の用途と区別されていること:自宅の一部を使う場合でも、明確に区切られていることが必要
  • 独立性があること:単なる倉庫や現場事務所では営業所と認められないケースが多い

倉庫や資材置き場は営業所にならない?

建設業者によくあるのが「資材置き場で古物を取り扱いたい」というケースです。しかし、資材置き場や倉庫には机や椅子がなく、単なる保管場所としてしか機能していない場合、営業所とは認められません。その場合は、本社の事務所を営業所とするのが一般的な解決策です。

建設業者がつまずきやすいポイント

実際に申請の場面で建設業者がよく直面する課題を整理すると、以下のようになります。

1.営業所の独立性不足

自宅兼事務所で申請する場合、居住スペースと事務所が区別されていないと不許可になることがあります。

2.倉庫のみで申請しようとするケース

倉庫は保管場所に過ぎず、営業所としての要件を満たさないため不適合となりやすい。

3.建設業許可の事務所と住所が異なる

許可申請上の住所と実態が食い違うと、警察署から確認が入ることがあります。

営業所と保管場所の違いを整理

建設業者が誤解しやすい「営業所」と「保管場所」の違いを簡単に表で整理しました。

項目営業所保管場所(倉庫など)
機能事務手続き・接客・帳簿管理商品や資材の保管
必要設備机・椅子・電話・パソコン等鍵付きの保管スペース
許可申請での扱い必須任意(必要なら追加で申請可能)

つまり、建設業者の場合は本社や支店を営業所とし、倉庫は保管場所として追加届出するのが現実的な流れです。

まとめ

建設業者が古物商許可を取る場合、最も注意すべきは「営業所の要件」です。倉庫や資材置き場だけでは不十分で、実際に事務所機能を持つ場所を営業所として申請する必要があります。

  • 中古品を販売する場合は古物商許可が必要
  • 営業所には事務所としての独立性が求められる
  • 倉庫や資材置き場は営業所ではなく「保管場所」として扱うのが正解

建設業と古物商は親和性が高く、リサイクルや資材の再利用を進めるうえで大きな強みになります。ただし、許可要件を正しく理解しないと、不許可や再申請といった手間につながることもあります。

もし「営業所の扱いが曖昧で判断に迷う」「書類の準備が複雑で不安」という場合は、専門家である行政書士に相談することでスムーズに許可取得へ進むことができます。

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