解体工事業登録に必要な「実務経験」とは?

解体工事業を営むためには、建設業法に基づき「解体工事業登録」を取得する必要があります。この登録を受けるには、法律上「専任技術者」を配置することが求められます。そして、その要件を満たすための大きなポイントが“解体工事に関する実務経験”です。
この記事では、解体工事業登録における実務経験の要件や具体的な確認方法について詳しく解説します。
解体工事業登録の基本と専任技術者の役割
解体工事業登録は、各都道府県知事が認可する制度で、500万円未満の解体工事を請け負うための資格にあたります。無登録での営業は違法とされており、5年ごとに更新が必要です。
その中心的な要件となるのが「専任技術者の配置」。専任技術者は現場の技術的管理者として、安全で適正な施工を担う存在であり、会社や個人事業の信頼性を裏付ける重要な役割を果たします。
実務経験で専任技術者になる条件
専任技術者の要件は大きく「資格」か「実務経験」で満たすことができます。資格を持たない方は、過去の解体工事経験を証明することで条件をクリアできます。
| 学歴・資格 | 必要な実務経験年数 |
|---|---|
| 大卒(土木・建築系学科卒) | 3年以上 |
| 高卒(土木・建築系学科卒) | 4年以上 |
| 上記以外(中卒や資格なし) | 8年以上 |
| 施工管理技士などの国家資格あり | 実務経験不要(資格で代替可能) |
重要なのは、「単なる作業員経験ではなく、現場の指揮や管理、契約に関わった経験であること」。日雇いアルバイトや短期派遣は原則カウントされないため注意しましょう。参考ブログ:「解体工事業登録に必要な資格と経験を整理」
実務経験を証明するための書類
登録申請で一番大変なのが「経験証明の書類集め」です。県や自治体によって必要書類は細かく異なりますが、基本的には次のような書類が必要です。
- 工事請負契約書や注文書、請求書:過去に請け負った工事の実績を示す書類
- 工事写真や工事日報:実際の施工に関与していたことを示す証拠
- 在籍証明書:勤務先企業からの証明書で、担当業務や在籍期間を記載
実務経験証明は、県によって必要な書式や詳細が異なることがあります。事前に都道府県の建設業担当課に確認して準備しましょう。
よくあるつまずきポイント
実務経験証明には意外な落とし穴も多く、申請直前に慌てるケースも少なくありません。
過去の資料が散逸している
小規模事業者や個人事業主時代の資料が揃わないと認定が難しくなります。
請負契約の形態が曖昧
直接請負ではないケース(下請けや孫請け)も、契約書や証明書でしっかり立証する必要があります。
工事規模や構造の明記不足
木造・鉄骨・RCなどの構造が書類に記載されていないと、経験として認められないことも。
登録をスムーズに進めるコツ
解体工事業登録の申請は書類準備に手間がかかりますが、ポイントを押さえればスムーズです。
- 工事実績をまとめたファイルを作る
- 勤務先や元請業者への証明依頼を早めに行う
- 県ごとの必要書類や提出方法を確認
特に実務経験証明は過去の記録を遡るため、書類探しに時間がかかることもあります。独立を考えている方は早めに準備を進めましょう。
経験不足の場合の選択肢
「まだ年数が足りない」「証明資料が揃わない」という方は、資格取得を目指すのも有効な手段です。特に「解体工事施工技士」や「施工管理技士(解体区分)」は、経験をカバーできる資格として評価されます。資格を持つことで、登録だけでなく仕事の受注や入札の場面でも有利になります。
まとめ
解体工事業登録での実務経験は、単なる作業年数ではなく、工事管理や契約に関わった実績として証明できるかが鍵です。申請準備は時間がかかりますが、早めの資料整理や元請け・勤務先への協力依頼でスムーズに進められます。もし経験不足や書類不備が心配なら、資格取得や行政書士など専門家のサポートを検討しましょう。登録を確実に行えば、解体業としての信用力と業務の幅が大きく広がります。

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