許可申請に必要な「身分証明書」とは?

各種の許可や登録を申請する際、必ず提出を求められる書類のひとつに「身分証明書」があります。名前だけ聞くと運転免許証やマイナンバーカードのコピーのように思われるかもしれませんが、ここでいう「身分証明書」は全く別の意味を持つ公的な証明書をいいます。

申請準備の段階で誤解しやすいポイントかと思いますので、建設業許可をはじめ各種許可申請の手続きで必要となる「身分証明書」について整理します。

「身分証明書」とは?

「身分証明書」とは、本籍地の市区町村役場が発行する証明書のことです。

この証明書には、申請者が法律上欠格事由に該当していないかを確認するための事項が記載されています。たとえば、以下の内容です。

  • 禁治産者や準禁治産者としての宣告を受けていないこと
  • 破産宣告を受け、復権していない状態でないこと
  • 刑事罰などで資格制限を受けていないこと

つまり身分証明書とは、「許可を受けて事業を行う立場として法的に問題がないこと」を確認するための書類であり、一般的な本人確認書類とは用途も性質も異なるものということです。

どんな人が提出しなければならないのか

提出が必要となるのは、各種許可において「経営や意思決定に直接関わる人」です。具体的には次のような立場にある人が対象です。

  • 法人の場合:代表取締役、取締役、監査役など役員
  • 個人事業主の場合:本人
  • 個人事業主本人
  • 一部の許可では「役員に準ずる地位のある人」も対象

たとえば建設業許可では経営業務の管理責任者が、古物商許可では役員全員が対象となります。従業員や現場スタッフに求められることはありません。

どこで取得できるのか

身分証明書は 本籍地の市区町村役場 でのみ発行されます。現住所の役所では発行できない点が重要です。

取得方法には次のようなものがあります。

  • 窓口で申請
    本籍地の役所に直接出向き、本人確認書類と印鑑を持参して請求します。
  • 郵送で申請
    本籍地が遠い場合は郵送での請求も可能です。申請書、本人確認書類のコピー、手数料分の定額小為替、返信用封筒を同封します。
  • 代理人による申請
    委任状を用意すれば代理人でも取得できます。行政書士にも依頼可能です。

有効期限と注意点

身分証明書には有効期限があります。多くの許可申請では 発行から3か月以内のもの が必要です。早めに取得すると期限切れになり、再度取り直すことになるので、申請直前に取得するのが安心です。

また、似た名称の書類が複数あるため取り違えに注意が必要です。

  • 身分証明書(本籍地の役所発行) → 許可申請で必要なもの
  • 運転免許証やマイナンバーカードのコピー → 使用不可
  • 身元証明書(法務局発行) → 別の手続きで使う書類であり、まぎらわしい

窓口では「〇〇許可申請に使う身分証明書が必要です」と具体的に伝えると間違いないでしょう。

まとめ

「身分証明書」とは、一般的な本人確認書類ではなく、本籍地の市区町村役場が発行する特別な証明書です。法人役員や個人事業主など、経営に関わる人が対象となり、発行から3か月以内のものを提出する必要があります。複数の許可申請で共通して求められるため、取得方法と注意点を理解しておくことが、手続きをスムーズに進めるポイントになります。

\ 最新情報をチェック /