建設業許可と建設キャリアアップシステム(CCUS)の関係

建設業界では、法令に基づいた手続きと、業界全体の働き方改革に向けた取り組みが並行して進められています。その代表例が「建設業許可」と「建設キャリアアップシステム(CCUS)」です。両者は性質がまったく異なる制度ですが、実務の場面では併せて意識されることがあります。今回は、その関係性を整理します。
建設業許可とCCUSは別物
まず前提として、建設業許可とCCUSは法的に直接の関係はありません。
- 建設業許可:一定規模以上の工事を請け負う際に必要となる、建設業法に基づく営業許可
- CCUS:技能者や企業の就業履歴を登録・蓄積するための業界システム(国交省の支援事業)
つまり、許可を持っているからといって自動的にCCUSに登録されるわけではなく、逆にCCUSに登録しても許可を得られるわけではありません。制度の位置づけはまったく異なります。
実務で交わる場面
両制度が実務の中で関わってくるのは、主に元請や発注者との関係です。
- 公共工事や大手ゼネコンの下請に入る際には、建設業許可の有無が基本条件となる
- 技能者の就業履歴や処遇改善の取り組みとして、CCUSの登録状況が評価される場面がある
このように「許可があることが前提」で、「さらにCCUS登録が望ましい」という位置づけで使われることがあるのが実情です。
CCUSの普及と建設業許可業者
国土交通省はCCUSの普及を進めており、とくに許可業者に対しては積極的な活用が推奨されています。
- 公共工事では、CCUSを使った就業履歴管理の導入が進んでいる
- 許可業者がCCUSに登録していると、技能者の能力や経験を客観的に示すことができる
- 将来的にはCCUS登録が「元請との信頼関係」に直結する可能性もある
つまり、法的な義務はなくても「建設業許可+CCUS」という組み合わせが、実務上のスタンダードになりつつあります。
まとめ
建設業許可とCCUSは、それぞれ異なる目的を持つ制度であり、法的に直接の関連はありません。しかし、実際の取引や公共工事の現場では、建設業許可を取得していることを前提に、さらにCCUSに登録していることが信頼性や評価につながる場面もあります。
今後の業界動向を踏まえると、両者を併せて備えることが、事業の安定や発展に向けた有効な取り組みといえるでしょう。

お問い合わせ
許可が取れるかどうかだけでもOKです。


