自宅で飲食店営業許可を取るための「設備」に注目

近年、キッチンカーや間借りカフェ、自宅を活用した小規模飲食のスタイルが注目されています。特に「自宅を店舗として使う」方法は、初期投資が抑えられることから人気です。
しかし、自宅で飲食店を営業する場合は、保健所から「飲食店営業許可」を取得する必要があります。ここでは、許可取得に必要な設備について詳しく見ていきましょう。
1.設備導入前に確認すべきこと
まず、建物の「用途地域」と「用途変更」の必要性を確認してください。集合住宅(マンション・アパートなど)の場合、飲食営業が制限されていることがあります。戸建てでも、地域の用途が「第一種低層住居専用地域」だと原則営業は不可です。
また、建物の用途が「専用住宅」のままでは許可は下りません。「一部を飲食店用に用途変更」する必要がある場合もあります。建築士などの専門家と相談して進めることをおすすめします。弊所では、提携建築士と連携して改修計画段階からサポート可能です。
2. 保健所の基準を満たすキッチン
営業用キッチンは家庭用とは異なる基準が設けられています。主なポイントは以下の通りです。
シンク(流し台)は2槽以上
調理用と洗浄用を分けるため、シンクは2つ以上必要です。例として、一槽は食材用、もう一槽は器具用です。十分なスペースを確保しましょう。
給湯設備(温水)
手洗いや油汚れの除去のため、シンクから温水が出ることが必須です。
手洗い専用設備
調理場とは別に、手洗い用の洗面器を設置します。肘や足で操作できる水栓が推奨されます。
冷蔵・冷凍庫
食材を適切に保管するための設備が必要です。家庭用でも許可は下りる場合がありますが、清掃性や衛生面が重要です。
換気・防虫防鼠設備
十分な換気設備と、窓や換気口には防虫網、扉には隙間対策が必要です。害虫やネズミの侵入を防ぐことが求められます。
3.清潔な内装と作業動線
調理室の床・壁・天井は掃除しやすい防水・防カビ素材で仕上げることが望ましいです。吸湿性のある素材は避けましょう。また、調理ゾーンと汚染ゾーン(トイレなど)を分けて、交差汚染を防ぐ動線を確保することも大切です。
4.その他の注意点
トイレ
従業員や来客用に設置が必要です。共用でも許可される場合がありますが、調理室と明確に分ける必要があります。
照明・換気・収納
明るく清潔な作業環境と、器具・食材を整理できる収納も求められます。
火気設備
ガスコンロなどを使用する場合、消防署への届出が必要になるケースもあります。
5.まとめ
自宅で飲食店を開業するには、保健所の基準に沿った設備の整備が欠かせません。家庭用キッチンから営業用キッチンへの変更には、思った以上に手間やコストがかかる場合があります。まずは保健所や専門家に相談し、事前確認を行いながら準備を進めることが重要です。設備面をしっかり整えることで、計画通りの営業をスムーズに実現できます。

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