建設業許可の審査が厳しい理由

建設業の許可申請は、提出書類が多く、補正や再提出になることも少なくありません。「なぜここまで厳しいのか」と感じる方もいるでしょう。しかし、審査が厳格に行われるには、明確な理由があります。

この記事では、建設業許可の審査が厳格に行われる背景と、その根拠を整理します。

公共性が高い業種であるため

建設業は社会インフラを支える公共性の高い事業です。施工の品質や安全性が損なわれれば、人命や財産に直接関わります。そのため、建設業法(第3条)は、一定の要件を満たす者のみが建設業を営めると定めています。

特に重視されるのが、次の3つの基準です。

  • 経営業務の管理責任者(経管)が常勤していること
  • 専任技術者が配置されていること
  • 財産的基礎(資金要件)を有していること

これらは「経験・技術・資金」の3本柱であり、どれか一つが欠けても許可は下りません。特に資金要件については、会社として工事を安定して遂行できる体制があるかどうかの判断にも使われます。

書面審査で完結するため

建設業許可の審査は、原則として役所が現地に出向くことなく、提出書類だけで判断されます。書類上の情報が会社の実態や信頼性の評価に直結するため、提出書類の整合性が非常に重視されます。

  • 経管や技術者の常勤性が裏付けられているか(社会保険、給与明細など)
  • 契約書や請求書の名義・日付・内容が一貫しているか
  • 資金の出所や残高が客観的に確認できるか

書類上の不整合や不足があると、補正や審査の遅れにつながります。加えて、提出書類には、工事実績や契約内容が一貫していることも重要です。審査担当者は現地確認をほとんど行わないため、書面の信頼性が会社の信頼性につながるのです。

まとめ

建設業許可の審査が厳しいのは、施工の安全性や公共性、社会的信頼を守るためです。建設工事は地域社会や契約相手に大きな影響を与える可能性があり、許可を持つ業者が問題を起こすと損害が生じます。

書類で確認できる経管・技術者の配置や資金の証明などは、単なる形式チェックではなく、会社としての信頼性を示す大切な要素です。許可を得ることは、書類を提出するだけでなく、会社の信頼を国に認めてもらう第一歩であると理解しておきましょう。

\ 最新情報をチェック /